脳梗塞の再発を防ぐ

脳梗塞の再発率は、1年内で10%、5年内で35%、10年内で50%、と言われています。

「脳梗塞の再発を防ぐ会」の実現目標
◆「脳梗塞の再発を防ぐ会」は上記のように10%と言われている脳梗塞の1年内再発率を、合理的な対策を実践することで5%以下にすることを目標とします。
◆会員は以下の3つの対策を実践し、1年後にアンケート調査に回答していただきます。
実践すること
1.魚の摂取を増やし牛豚鶏を減らす
2.日常的に磁気活水を飲用する
3.「血圧の正しい物理学」を知る
こんな簡単なことで再発率が半減したりするものか?と思われるでしょう。しかし逆から見れば、再発しない率を90%から95%に上げるだけです。それは十分に実現できます。

小さな変化に見えますが、この比率が10年続くと世間では50%と言われてい10年再発率が、半分になる計算です。

実効性のある対策は、簡単で、誰でも継続できる方法でなければなりません。脳梗塞は脳の血管にプラークが詰まって起こります。ですからプラークができないようにすることが重要で、そのための効率的な3つの方法を実践します。他のことをいろいろするのはご自由ですが、この3つの方法だけは必ず実践していただき、アンケートで統計をとります。

また、なぜその対策が有効なのかを実践者が納得する必要がありますので、そのことを詳しくご説明します。少し長文ですが、再発を防ぎたいと真剣に願っている皆さんなら、読んでいただけると思います。

血管内のプラークの付着を防ぐ
脳梗塞は、脳血管にプラーク(脂質)が形成され、そこに血栓(血の固まり)が重なって、脳血管が詰まる病気です。

下図は北海道帯広市の北斗病院の動画サイトで紹介されている画像です。

脳の血管内にプラークや血栓が詰まっているところに、カテーテルという器具を挿入して、プラークを取り出したところです。こういうものが詰まって脳梗塞が起きるのです。これが詰まらなければ脳梗塞は起きません。

脳出血と脳梗塞を併せて脳卒中と呼んでいます。日本では50年前までは動物タンパク質の摂取量が少なくて血管が弱かったので、脳の血管が破れる脳出血が主でした。筆者の祖父も50年ほど前に、突然脳出血で亡くなりました。しかし最近は肉や卵や乳製品など、動物タンパクがたくさんとれるようおになって血管が丈夫になり、逆に血液中に脂質が増えてきて血管が詰まりやすくなり、脳卒中の4分の3が脳梗塞となっています。


当会は、「脳梗塞」の「再発防止」を目標としています。脳出血は対象としません。脳出血には血管の丈夫さや形状などが関係していて、遺伝的要因もあり、予防策が一律ではありません。プラークが出来ないようにすることは、血圧の上昇を抑えるので、脳出血の予防にもなるはずですが、本企画でははっきりした統計結果が出にくいと思われます。ですから当会では脳梗塞を対象とします。
また目標を初発ではなく「再発」にしている理由は、第一には一般的に「最初の脳梗塞を予防する」ことには、人々はあまり関心がないからです。脳梗塞になった人の体験談では、ほとんどの人が「まさか私が脳梗塞になるとは思ってもいなかった」と言っています。つまり、なる前にはほとんど関心がないのです。第二には、脳梗塞の初発を予防したとしても、その統計は、いつまでとれば良いのか判断が難しいためです。その点、一度脳梗塞を起こした人は再発予防に大いに関心があるでしょうし、10年ほど観察すれば一応の統計結果が得られると思われます。そこで当会では「脳梗塞」の「再発防止」に焦点を当てています。

魚の摂取を増やし牛豚鶏を減らす
牛豚鶏は人間より体温が高いので、その脂肪は、人体内では冷えて固化し、血管内に付着します。一方、魚は体温が低いので、魚油は人体内では固化せず、血管内に付着しません。オメガ3とかオメガ6など、栄養学的には多くの情報がありますが、単純に、固まりやすいかどうかと考えた方がわかりやすいでしょう。
体の細胞は数週間で入れ替わります。プラークも入れ替わりますから、日頃の食事で魚を増やし牛豚鶏を減らすようにしていると、プラークが減って、脳梗塞の再発リスクが減ります。
他にも食物に関して、あれは良い、これは良くない、という情報がたくさんありますが、あれこれ言い出すと継続しにくく統計もとれませんから、これだけに限定します。
巨人軍の故長嶋茂雄さんはビーフステーキが大好物で、毎日のように食べていたそうです。また、こってりラーメンのスープには牛豚鶏の脂が多いので、こってりラーメンをよく食べる人は血管が詰まりやすくなります。ビフテキもこってりラーメンも絶対ダメだということはありませんが、脳の血管が詰まりやすくなると意識することが、再発防止に有効です。

日常的に磁気活水を飲用する
水に強い磁気を当てると、水の性質が変化して、細い隙間を通りやすくなります。それを当社では「磁気活水」と呼んでいます。磁気活水はおいしくて飲みやすく、胃にたまりません。舌や喉からも吸収されて、体のすみずみに素早く浸みわたります。

植物に磁気活水をやっていると、このように、シャキッとしたり、大きく育ったりします。これと類似のことが動物の毛細血管でも起きて、血管が詰まりにくくなります。

また、磁気活水には脂質を細かく分散させる作用があるので、プラークが減ってゆきます。また、磁気活水で脳脊髄液の流れも良くなって、脳神経の回復が進み、リハビリが進捗します

そもそも、脳梗塞を防ぐために、こまめに水を呑むことが推奨されています。下図は厚労省のキャンペーンポスターです。「体の中の水分が不足すると脳梗塞のリスク要因となる」と明記されています。

人は年をとると、どうしても体内の水分が減ってきます。下図はそのことを示すモデル図です。

小児は体重の7割8割が水分ですが、高齢者は5割程度になります。その分、血液がドロドロしてきます。脳梗塞も下図のように高齢になるほど多く発症します。

このように、体内の水分量が減ることと脳梗塞の発症は比例しています。50代まで起きなかったのは身体がちゃんとしていたからです。それが50代から起きるようになったのは、加齢によって身体に何か変化が起きたからで、それは体内水分量と関係があります。こまめに水を飲む習慣を持つことは、脳梗塞を防ぐために大いに効果的です。しかし普通の水を飲んでいるだけでは、加齢とともに体内水分量は減ってしまうのです。飲む水を磁気活水にすると、磁気活水には、細い隙間によく入り込む性質がある(表面張力が少し小さくなっている)ので、よく吸収されて体内でよく保持され、血流がさらに良くなります。

当会では、磁気活水を作る道具「磁気活水マイルドシャワー」を3ヶ月間貸出しています。水道の蛇口から直接通すことは難しいでしょうから、いったんヤカンやペットボトルに汲んで、それをマイルドシャワーに通すようにすると、やりやすいです。
磁気活水の詳細は、磁気活水の原理と性質のサイトをごらんください。

脳梗塞の再発を防ぐことは一生の問題で、3ヶ月では結果は出ません。ですから最初の3ヶ月は、この方法がご自分に合っているかどうか、続けられるかどうかを試す期間だとお考えください。3ヶ月終了後に、継続使用しようと思われれば、貸出品を廉価で購入することができます。

「血圧の正しい物理学」を知る
冒頭の「AIによる概要」には「脳梗塞の原因となる高血圧」と書いてありますが、これは現代西洋医療の常識を、AIが学習してインターネットに表示しているもので、それをそのままご紹介したものです。
そして実は、これが現代西洋医療の根本的な間違い なのです

高血圧は、脳の血管にプラークが発生して血管が詰まりそうになっているところに、血液が送られて来ることで起きています。つまり高血圧は脳梗塞の原因側ではなく、結果側にあります。高血圧だから脳梗塞が起きるのではなく、脳血管が詰まりがちになって脳梗塞が起きそうになったところに、血流を通すと血圧が上がるのです。
現代西洋医療はここを根本的に誤解して、高血圧が原因側にあると考えているので、対応がアベコベになります。高血圧は「脳梗塞が起きそうだ」という警報です。警報は放置できません。警報が鳴ったら生活習慣を見直して、プラークを減らしましょう。しかし当然ですが、警報が脳梗塞を起こしているわけではありませんから、警報を止めれば脳梗塞が防げるということはありません。「血圧降下剤を飲んだら血圧が下がった、良かった、良かった」と日本中で医療者も患者も喜んでいます。血圧降下剤はたしかに血圧を下げる効果があります。しかしそれは、プラークを減らしたのではなく、警報を止めただけですから、脳梗塞の再発予防には1ミリも役立っていません。それは「父さん、熱中症になるから、部屋を涼しくするのよ」と娘に言われて、室温計を氷で冷やしているおじいさんのようなものです。

現代西洋医療は、血圧降下剤で血圧を下げることが脳梗塞の再発防止に役立っていると心の底から思い込んでいて、このおじいさんと同じことをしています。「父さん、温度計を冷やすんじゃなくて、部屋を冷やすのよ」と娘は呆れるしかありません。

圧力は抵抗によって発生する
肺高血圧という病気があります。肺動脈が詰まって、そこに血液を送ることで、肺動脈の血圧が上がります。すると、肺は心臓に近いところにあるので、圧力の反動が心臓に戻って、心臓を傷めて、死ぬこともあります。ですから肺高血圧の担当医は真剣です。下図は国立循環器病研究センターの肺高血圧の説明です。重要なことを言っています。

そして次の図面が示されています。

ここで重要な点は、肺小動脈の狭窄が、肺動脈圧の上昇をもたらしているという事実です。これが高血圧が起きるメカニズムです。高血圧は結果なのです。高血圧が「肺高血圧症」という病気を起こしているのではないのです。

そしてそれは、どの臓器でも同じことです。脳の血管が詰まりそうになる、すなわち脳梗塞が起きそうになると血圧が上がり、心臓の血管が詰まりそうになる、すなわち心筋梗塞が起きそうになると血圧が上がり、腎臓の血管が詰まりそうになる、すなわち腎炎になりそうになると血圧が上がるのです。けっして、高血圧が脳梗塞や心筋梗塞や腎炎を起こしているのではありません。肺高血圧の専門医はそのことを良く理解しています。ですからこの項目を執筆した肺高血圧の専門医は「いわゆる高血圧症とは異なり」と、微妙な表現をしています。「いわゆる」とは、英語で言えば、so called とか they say です。「オレが言ってるわけじゃない」ということで、この表現には「彼らが言っているのは、何ちゃって高血圧 だよ」という、肺高血圧専門医からの批判が込められています。

血圧は血管抵抗の影である

肺高血圧症は小児も起きます。小児は死にやすいですから、小児科医は真剣です。九州病院の宗内医師は次のように言っています。

血圧は、血流量と血管抵抗の積(カケ算)なのです。つまり下図のようになっています。

これは流体一般に成立する式で、中学の理科で習う、電流x抵抗=電圧というオームの法則と同じです。宗内医師も論文の題名にキャパシタンスとかインピーダンスなどと、電気用語を使っています。実際に肺高血圧の治療ではこの式で血管抵抗を計算していて、その考案者の医師の名をとって「ウッド単位」と呼ばれています。

血圧のオームの法則が示す重要な事実は、血管抵抗がなければ血圧は存在しないということです。ほとんどの医療者は、体内に血圧というものが独立して存在していて、勝手に上げ下げできる、あるいは勝手に上がったり下がったりしていると考えています。血圧降下剤の乱用に警鐘を鳴らしている先見的な医療者でも、「血圧を上げないと血が届かない」などと言っています。しかしそうではないのです。心臓がいくら頑張っても、それだけでは血圧は生じないし、血圧を上げることもできないのです。運動をすると心臓がドキドキするのは、運動で体内の酸素量が減って、酸素をたくさん送り出す必要が出てくるからです。体内には酸素不足などを検知する仕組みがあって、脳がそれを感知して心臓に命令を出して、心臓が頑張るのです。心臓が頑張ると血流量は増えますが、それだけでは血圧は上がりません。圧力は抵抗がなければ発生せず、圧力は抵抗があって初めて発生するのです。

英国のジェームズ・ワットは、ストーブの上の鉄瓶のフタがパカパカするのを見て、そこに圧力があることに気づき、蒸気機関を発明しました。フタの重みや密閉度が抵抗になって、鉄瓶の中に圧力が生じるのです。

フタがなければ、いくらがんがん火をたいて湯を沸かしても、湯気がモウモウと出るだけで、圧力は発生しません。ノレンに腕押し、ヌカにクギ、になるだけです。フタが圧力を生んでおり、圧力はフタの重さで決まっているのです。

ゴムホースで庭に水をまく時、ホースの先をつまむと水は遠くまで飛びます。それは、水道には元圧があって、蛇口を開けてホースの先をつまむと、それが抵抗になって、ホースの中が元圧近くまで上がってきて、水が遠くまで飛ぶようになるのです。ホースの先を完全にとじてしまうと、ホース内の圧力は元圧と同じになり、ホースの材質が弱いと破れます。しかしどんなに上がっても、ホース内の圧力が元圧以上になることはありません。

血液循環において物質として実在するのは、血流量と血管抵抗の2つです。それらは独立事象であり、それぞれ独自に変化することができます。しかし血圧はそれら2つに従属して、それらのカケ算で自動的に決まる指標に過ぎないのです。血管が詰まれば上がり、血流量が減れば下がります。血圧だけで勝手に変化することはできません。その意味で血圧は、血管抵抗という実体の影なのです。

血圧のシミュレーション

血圧の年令変化をシミュレーションすることができます。30才の時の血流量と血管抵抗を1.0として、それぞれの年令変化を下図のように想定してみましょう。

血管抵抗は、血管が詰まってきて、血液がドロッとしてきて、年令とともに増えてゆき、30才の時に1.0だったものが、100才では1.52まで増加すると想定しています。血流量は30才の時に1,0だったものが、50才くらいから心臓のパワーが落ちてきて減り始め、80才からは減り方が急になって、100才では0.72まで減ると想定しています。グラフにすると下図のようになります。

血管抵抗と血流量が決まれば、血圧はそれらのカケ算で自動的に計算されます。

このようにして計算した血圧の年令変化のグラフは下図の緑色の線のようになります。

実際の血圧の年令変化は、いろいろな実態調査を集計すると下図のようになっています。

濃い緑色の線が平均値で、人々の血圧はその上下20%くらいの範囲の帯の中にあります。

この平均値の線は、先に計算で算出した血圧の年令変化の線と完全に一致しています。なぜそんな偶然が起きるのか? それは偶然ではなく、一致するように血管抵抗と血流量を想定して計算したからです。これをシミュレーションと言います。血圧とはこのようにシミュレートできるほど単純な、物理現象なのです。
上図の赤い線は、日本高血圧学会が定めた血圧の基準値140mmHgです。60才で平均値と交差しています。赤い線より上は高血圧で、それは病気だと言います。それでは日本人の半分以上が病人になります。

ちなみに筆者は2年ほど前の76才時に、たまたま血圧を測ったことがあります。すると下図のような判定書がスルスルと出てきました。

これは病院では高血圧と診断されて、薬が出される血圧ですが、これは先述の血圧年令変化の帯の中にあり、日本人の標準です。これを病気と言うのは、言う方がどうかしています。

現代血圧医療の根本的間違い
10年前に「現在の血圧基準値は低すぎる」と人間ドック学会が言い出しました。それに対する反論を、滋賀医大の三浦教授が「日本高血圧学会を代表して」と前置きして発表しました。

この論文で三浦教授は下図のグラフを提示しました。

ヨコ軸が血圧で、タテ軸が死亡リスクです。グラフは右肩上がりで、血圧が高いほど死亡リスクが高くなるので、現代西洋医療は「血圧が高いから、死亡リスクが増える」と考えます。しかしこれが間違いなのです。

グラフを裏返しにして直角に右に倒すと、下図のようになります。

するとヨコ軸が死亡リスクでタテ軸が血圧になり、「死亡リスクが増えると、血圧が上がる」という逆の因果関係が見えてきます。
どちらの因果関係が正しいのか。死亡リスクの高い集団と血圧が高い集団との間に相関関係があるのは確かです。しかしそこから「血圧が高いから死亡リスクが高くなる」と決めつけるのは間違いです。相関関係は因果関係ではなく、因果関係は別に考察する必要があります。

真のメカニズムは肺高血圧症の説明で明らかなように、「血管抵抗が増大→血流が悪くなる→病気が増える→死亡リスク上昇」となっています。そのとき同時に血圧も上がりますが、血圧が病気を起こしているわけではありません。

血圧と病気との正しい関係
血圧と病気との関係は下図のようになっています。

人は年を取ると、血管が詰まったり、血液がドロッとしたりして、血管抵抗が増大します。すると血流量が減少します。「血の巡り」こそが健康の基本ですから、血流量が減少するとさまざまな病気が起きてきます。認知症は脳への血流量が不足して起き、心不全は心臓への血流量が不足して起き、腎不全は腎臓への血流量が不足して起き、緑内障は網膜への血流量が不足して起き、勃起不全は陰茎への血流量が減少して起き、ガンは全身の血流量が不足して体温が下がって免疫力が低下して起きています。これらの病気は血圧が上昇したから起きているわけではありませんから、血圧を薬で下げても無意味です。

血圧上昇によるリスクは脳内で血管が破れることです。そして実はそれだけです。しかし脳の血管は血圧だけで破れるわけではなく、血管の遺伝的奇形、血管の弱さ、血管壁の老化、精神的ショックなど複数の要因があり、血圧を下げたからと言って脳出血が防げるわけではありません。
ところが現代医療は、血圧こそが病気の原因だと短絡して、下図のように考えています。

病気の中心に高血圧があります。現代西洋医療はそれに「本態性高血圧」という名前をつけています。ではその「本態性高血圧」はどこから来たのか?と尋ねると、日本高血圧学会の5千人の会員の全員が「それは分からん」と答えます。は? 高血圧の専門医が「高血圧の原因は分からん」と平気で言うって、どうよ。まるで中世の天動説です。

カルシウム拮抗薬
脳梗塞の薬に「カルシウム拮抗剤」があります。代表的なのはアムロジピンです。血管の筋肉にカルシウムイオンが入ると血管が収縮しますが、カルシウム拮抗剤は、その穴にカルシウムより先に入って塞いでしまうのです。すると血管が収縮しなくなり、心臓から送られてきた血液に押された血管は、抵抗なく広がるようになります。

1980年代にこの薬が開発された時、医療者たちはその「切れ味の良さ」に驚喜し、「これで血圧は簡単に下げられるぞ。血圧を下げたらみんな健康になるぞ」と考えました。それが2000年頃に血圧基準値が、160mmHgから140に、いきなり20も引き下げられた理由です。現代西洋医療者の全員が、多くの病気が高血圧で起きていると思い込んでいるので、そうなります。

血液は血管壁の弾力によって全身を循環しています。心臓から来た血液を、いったん受け止めて膨らんだ動脈が、次に収縮することで血液は毛細血管へ送られます。それが血管の弾力であり収縮力です(下図)。

現代医療はカルシウム拮抗薬で「血管が拡張する」と言っています。拡張と言うと聞こえは良いですが、実際には血管の弾力を失わせて、血管壁をブヨブヨにしています。それはパンツのゴムがゆるんだようなもので、確かに血圧は下がりますが、血液全体が重力で下に落ちます。すると足がむくみます。血圧降下剤の添付文書に、副作用として浮腫(むくみ)と明記されています。

現代医療は血圧を下げることが至上目標ですから、「足のむくみくらい何だ、ガマンしろ」と公然と言います。しかし足がむくむだけでは済みません。血液が足に行けば、その分、上半身の血流が減ります。脳への血流が減れば認知症も増えます。脳内での血流速度が遅くなれば、川の流れが遅いところにゴミや砂が溜まるように、脳血管が詰まります。実際、20年ほど前の血圧降下剤の添付文書には「脳血管疾患が起きる」「心筋梗塞が起きる」と書いてありました。

2つの血管抵抗

血管抵抗を減らせば血圧は下がります。現代西洋医療は薬で血管の収縮力を弱らせて、血管抵抗を減らして「良かった、良かった」と喜んでいます。しかしそれは根本的に間違いであり、現代西洋医療の「浅知恵」でしかありません。血管抵抗には下図のように2種類があります。

1つは固有抵抗です。それは30代の青年にもある血管の伸縮力(弾力)であり、血液循環に必須の力です。血管が伸縮することは血液を循環させるために絶対的に必要です。それは血管に血液を送り込む心臓から見れば、抵抗です。しかしそれは必要なのです。
もう1つは経年抵抗です。加齢につれて食事や肥満、運動不足、水分不足などで増大してくる抵抗です。

すると先述の「血圧のオームの法則」は下図のようになります。

血圧が高血圧学会が決めた基準値より少々高くても、いきなり心配する必要はありませんが、日本人の血圧分布からあまりにも外れて高い場合は、経年抵抗が増大して血流量が減っていますから、少し下げる努力をした方がよいでしょう。そのためには、食事、運動、睡眠、水分摂取などに気をつけて、プラークの発生や蓄積を防ぐことです。
しかし固有抵抗を減らしてはいけません。固有抵抗を減らすと血流量が減ってしまい、病気のリスクが増えます。血圧降下剤は血管の弾力を失わせて固有抵抗を減らし、病気のリスクを増やします。なぜ、そう言えるのか。根拠が2つあります。1つは血圧降下剤で血圧が下がりすぎて、低血圧になることがあることです。経年抵抗はいくら下げても低血圧にはなりませんが、固有抵抗が下がると低血圧になります。2つ目は、30代で血圧が正常な人、すなわち経年抵抗ゼロの人でも、血圧降下剤を飲むと血圧が下がることです。ですから血圧降下剤は固有抵抗に作用しています。逆に、血圧降下剤は経年抵抗を減らすことはできません。
現代西洋医療はそこがいっしょくたで、血圧降下剤で血圧を下げて「良かった、良かった」と喜び、「足のむくみ?それがどうした」と威張っています。

下図は新聞投書です。富永さん(80才)は66才の時に心筋梗塞を起こし、その後、血圧降下剤など多くの薬を処方されて飲んでいました。しかし77才の時、薬をやめて生活習慣を改善するようにしました。3年後の今、毎日酒3合はどうかと思いますが、とにかくお元気だそうです。経年抵抗が減ったと思われます。

また、この例で見られるように日本では、脳梗塞や心筋梗塞になって再発におびえている数百万人に、血流量を減らす血圧降下剤が、当然のように処方されています。現代西洋医療の学問体系が、医学教育から国家試験から病院研修から学会から学術論文から、全てそうなっているので仕方ありません。しかし薬で血圧を下げても、脳出血のリスクは少し減るにしても、脳梗塞のリスクは1ミリも減りません。

血圧が高い方が長生きしていた

下図は九州大学医学部の久山町研究の論文(2003年)です。

福岡市のとなりの久山町で、九州大学が数十年にわたって健康の定点観測をしていて、世界的にも高く評価されています。その結果を現行血圧基準値の140mmHgで分けて集計すると、下図のように基準値を上回る人々の方が長生きしていました。

調査開始時の1961年に、久山町には566人の高齢者(平均年令69才)がいて、そのうち血圧が140以下の人は228人で、140以上の人は338人でした。調査開始時にすでに、血圧が140以上の人の方が多く生き残っていたのです。それから13年後の1974年には合計175人が平均年令79才で生存していて、140以下の人は生存率が22%で、140以上の人は生存率が37%でした。ますます差が開いたのです。

これはどういうことか。血圧の測り方から考えてみましょう。

このように上腕にカフと呼ばれるベルトを巻いて、空気を押し込んでカフの圧力を200mmHgくらいまで高めて腕を締め付けます。すると腕の血流が止まります。それからカフの空気を徐々に抜いて圧力を下げてゆき、いつ血流が再開するかを聴診器で聞くのです。最近は聴診器の代わりに電子的に聞き取れるようになっています。

Aさんの場合は、カフの圧力を180mmHgまで下げても、血流音は聞こえない、170mmHgでもまだ聞こえない、160mmHgまで下げたら、「あ、聞こえた」となり、「あなたの血圧は160です」となりました。
Bさんの場合は、160mmHgでは聞こえない、150mmHgでも聞こえない、140mmHgでもまだ聞こえない、130mmHgで、「あ、聞こえた」となり、「あなたの血圧は130です」となりました。

普通の感覚では、160mmHgのカフの圧力を押しのけて血流を再開させたAさんの方が、心臓が元気で健康で、130mmHgまで血流が戻らなかったBさんは、心臓が弱くて不健康に思えます。

ところが現代西洋医療では評価が真逆です。Bさんは大いに健康で、Aさんは高血圧で不健康だから血圧降下剤を飲め、となるのです。しかし実際のデータとして、久山町ではAさんのグループが長命で、Bさんのグループが短命だったのです。久山町研究の論文の結語は以下のようになっています。

もう1つの説明は,冠動脈や大脳の動脈硬化がより進行した結果,高齢者では心筋や脳の十分な血流を保証するために高血圧が必要になったかも知れないということである。
これらのデータは,高齢者では高血圧はCVD(心血管疾患)の危険因子ではないことを示唆している。
しかし,この年齢の高血圧患者,特にステージI(140-160)の高血圧患者に対する降圧療法の有益性はさらに明らかにされるべきである。(翻訳Deepl)

血圧が高い方が長命だったのですから、こういう結論になります。「言うことを聞かずに血圧が高いままだったAさんはどうしてますか?」「はい、ピンピンしてます」・・・「よく言うことを聞いて血圧を140以下にしていたBさんはどうしてますか?」「死にました」ということが、久山町でたくさん起きて、それがこの統計結果になっているわけです。ですからこういう結論にならざるを得ません。

この論文の執筆者で、2000年に血圧基準値を20mmHg引き下げた委員会の座長だった九州大学内科の藤島正敏名誉教授は、2003年の厚労省主催の集会で「血圧の新基準値にはまだ証拠がない、調査が必要だ」と証言しています。1980年代にカルシウム拮抗剤が作られて、急いで基準値を下げたので、まだ証拠がなかったのです。その後20年以上経ちますが、日本ではまともな調査はなされておらず、1つの調査はノバルディス事件という大汚職事件になりました。そして証言の2年後の2005年に、藤島名誉教授は68才で心筋梗塞で亡くなりました。心筋梗塞を予防するために血圧基準を厳しくした、その当人が、その心筋梗塞で亡くなったわけですから、その経緯については、九州大学/高血圧学会から一言説明があってしかるべきだと思われます。

もう1つ重要な点があります。この論文は「血流を保証するために高血圧が必要になったかも知れない」と言っていますが、実はこれが物理学的に間違いなのです。この論文の執筆者たちの多くは、20年後の今ではおそらく医療界のリーダーとなっているでしょう。その人たちの、血圧についての考え方が根本的に間違っているのです。血圧は、血流量と血管抵抗の掛け算で決まる指標に過ぎず、必要だから上げるとか、上がるとか、必要がないから下げるとか、下がるとか、そういうものではありません。必要かどうかなど関係ないのです。心臓の仕事は必要な血液を全身に送ることだけです。血圧は途中の血管抵抗によって自動的に決まっているだけなのです。現代西洋医療者にはこのあたりの根本的な理解が欠落しています。

脳梗塞体験者は再発防止を真剣に考えて対策しているはずです。それなのに10年内の再発率が50%もあるのはなぜか。良かれと思ってやっている対策が間違っているのではないか。どこが、どう間違っているか、「血圧の正しい物理学」に、中学生でも分かるように書きました。この冊子はPDFで無料ダウンロードできます。

全文をPDFファイル(A4カラー26頁)下記から無料ダウンロード↓

https://kenkanko.net/血圧の正しい物理学 pdf版/

 

薬は自分の判断でお願いします
当方は医療者ではありませんので、法によって、薬について何か指示をすることはできません。薬をどうするかは、会員のみなさんでご判断ください。
減塩・節酒 は無用です
減塩や節酒では、プラークを除去することはできませんから、脳梗塞の再発を防ぐことはできません。当会は脳梗塞の再発を本当に防ぐことを目指しており、そのために有効な方法をお勧めしています。効果のないことにはこだわらず、効果のあることを継続することが大切です。運動・睡眠・入浴・会話・禁煙・体重管理などなどは、いずれも血行を良くして、脳梗塞を防ぐのに有効ですから、個々に工夫してください。

結語
魚の摂取を増やし牛豚鶏を減らし、日常的に磁気活水を飲用し、「血圧の正しい物理学」を知れば、脳梗塞の1年内再発率は半減するでしょう。脳梗塞の再発を防ぎたいと真剣に考えている方々の参加をお待ちいたします。

執筆者 吉岡英介 略歴

おわり